今回は、松田充弘氏の『会社を辞めない起業』です。
<今回の問い>
起業を考える上で大切にすべきことは何か
2020年12月より西洋占星術ではそれまでの土の時代から風の時代に入りました。
それに呼応するかのごとく世界規模で人々の生活環境は代わりました。
それまで会社に行くのが当たり前だった時代から、在宅ワークや副業など会社という場を中心としない働き方へ大きくシフトしています。
著者の松田氏もサラリーマンから起業して100億円規模の会社を創りあげた方です。
現在はその経験を生かして、多くのビジネスマンを育てる仕事もしています。
著者は一見不安定に見える現在の社会状況を「はじめに」の中で、以下のようにチャンスだと言っています。
社会が動くときには必ず新たなニーズが生まれる
本書は会社を辞めないで起業するためにどうすればよいか?という問いから始まりますが、その実、何をビジネスとしていくのか、そのビジネスをどう育てるのかなど起業から成長に向かう道筋を以下の章立てで示してくれています。
第1章:会社を辞めずに起業するためのマインドセット
第2章:起業のタネ「マイビジネスリスト」を作る
第3章:どんなビジネスから始めればいいのか
第4章:サラリーマンのまま起業するには方法がある
第5章:マイビジネスを実現するための時間管理術
第6章:マイビジネスをあきらめないマインドの鍛え方
第7章:マイビジネスで収入を得る
第8章:マイビジネス事業を拡大していく
これから起業を考える人の指針になる内容となっています。
一方で著者は「サラリーマンという特権を捨ててはいけない」と言います。
その特権とは「安定した収入」であり、安定した収入が「心の安定」をもたらしてくれるからだと。
起業をしても最初から上手く行くわけではありません。
10社起業したら8社は潰すとよく言われます。
20%の確率で成功する起業を当てるまで、ライスワークとしてのサラリーマンを続けるのは確かに得策です。
もちろん、嫌な上司や同僚、やりたくない仕事があるかもしれません。
しかし、著者はやりたいことは副業でやれと言います。
ライスワークとしてのサラリーマンと、ライフワークとしての副業を両立することが総合的に見て心の安定をもたらしてくれるでしょう。
もちろん、それによって会社以外の時間も仕事に当てる必要がでてきます。
会社を辞めたら起業する時間が取れると思うかもしれません。
しかし、今ある大企業の創業時はどれも寝食を忘れて仕事をしていたはずです。
結局は軌道に乗るまでは1日の大半を仕事で使うことになるでしょう。
著者は起業マインドの中で遊びの時間よりやりたいことでなければならないと言っています。
リスクを最小限に減らし安定した収入で心の安定を得られる方がバランスとしては良いかもしれませんね。
最後に著者の言葉を。
成功するというのは、自分のビジネスで誰かが喜んでくれるということ。
その誰かにはあなたの家族も入ります。
あなたは今日、誰をどんなことで喜ばせますか?