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木の伐採作業から考える仕事の振り方

先日、息子が通っていた父親委員会の活動にOBとして参加してきました。

新しく赴任した教頭先生が、うっそうと茂ってグラウンドの見通しが悪かった木々を見て「まず木を切るぞ!」と言って伐採した木々を細かくする作業。
これがその木々たち。(いい天気~)

この後、子どもたちが更に細かくしてゴミ袋に詰める作業をするとのこと。
そのための下準備として、子どもたちが扱えるサイズに木を細かくするのが役目でした。

与えられたミッションは、伐採された木々を以下の3種類に細かく分けること。

  1. 手で折れる枝
  2. 小学6年生がのこぎりで切れる枝
  3. どうしようもなく太い幹

枝切り鋏とのこぎりを使いながら木を切り刻んでいきましたが、その過程で
これは仕事を分解して任せることに似ているな
と思いました。

任せる相手に合わせて作業を分解する

まずは、3種類の太さに切り分ける作業。
これは仕事を作業する人の能力に合わせて分ける作業に似ています。

これくらいの枝なら手で折れるだろう」= 誰でもできる簡単な作業
この太さはのこぎりが必要かな」= ちょっと難易度が高い作業
この太さは小学生には無理だな」= 皆でやるプロジェクト(?)

みたいな感じ。

任せる相手に合わせて作業を分解していくことは、仕事を人に頼むときには大切なことです。
ここの分解をミスると作業の進捗に大きく影響がでてしまいます。

適切に分解するには、まず試す

ここで困ったのが、小学生はいったいどれくらいの太さの枝まで手で折れるのか?という疑問。
あまり太いとなかなか折れずに作業効率が下がるだろうし、折れる枝をのこぎり隊に任せると時間が無駄にかかってしまう。
横で体育をしている小学生を捕まえて「これ折ってみて」と言いたいところだけど、授業のじゃまになるので我慢。

作業を任せる相手の力量が分かっていないと、適切に作業を分解することができません。
初めての作業を割り振る時は、まず少しだけ適当に分解して作業をやってもらう。
その実績を確認して、その後の分解の難易度を決めていくのが良いです。
自分の力量を基準に分解すると、チームの生産性は最大化できません。

小学生の力量を試せないので、枝切り鋏で抵抗を感じる太さをのこぎりに分類しました。
健闘を祈る。

大きな作業は因数分解して見える化する

一本の木を丸々3つに分類する時は、枝葉が邪魔をして全体のボリュームが見えません。
なので、まず手で折れる枝を外側からパチパチ切り落とし、ある程度見えたらのこぎりレベルで切っていき、更にそこから折れる枝を落とす作業を繰り返しました。
もう無心でその場でパチパチと切り続け、最後に分類してそれぞれの資材置き場に持っていく感じで。

大きな案件を行うときも、パッと思いつくものはどんどんタスクに落としていき、大きいものは更に分解して、グルーピングし直していく。
何をしたら良いか分からないようなものでも、こうして全体を見える化すると案外大したことないように感じる場合もあります。
たとえ大したことあったとしても、何をしたら終わるのかが見えているので精神上楽になります。

楽天ではこれを因数分解と言っていました。
どんなに困難な状況でも、自分ができるレベルまで作業を細かくわけることで、あとは一つずつ淡々とこなしていけば解決できます。
誰かのサポートを得たい場合でも、漠然と頼むのではなく、この部分を助けてほしいと言えます。
作業を自分が扱える大きさまで分解することは大切なことです。

ツールが抜群なわけではない。手作業が最高の場合もある。

作業に使った枝切り鋏は大小様々ありました。
小さいものは小回りが効きますが太い枝は切れません。
大きいものは太い枝もバチバチ切れますが、細かい作業はできず、何より重くて疲れる。
電動のこぎりは楽で早いけれど電池が切れたら終わり。

扱う木の大きさや切りたい枝の太さに合わせて道具を変えないと効率が落ちます。
そして、最後の方でようやく気づいたこと。

手でもぎったほうが早い枝がある!

そう、水分がある程度抜けた木の場合、わざわざ枝切り鋏を使わずとも、手で折れるレベルの枝は手で落とせます。
そもそも手で折る枝なので当たり前。。。
それまでは全部枝切り鋏でパチパチやっていましたが、これに気づいてからはのこぎりレベルの枝を片手に持ちながらポキポキ折っていきました。
作業効率アップです。

近年DXが流行っています。
しかし、ちゃんと考えずにDXを行うとたいてい失敗します。
DX導入後に満足な成果を挙げているのは2割だそう。

何でもかんでもシステムを導入すれば良いわけではありません。
システムを入れれば作業効率は上がり楽になります。
しかし、それはちゃんと既存の業務を分析してシステム化するところを見極め、システム化後の業務フローを再設計出来た場合です。
また、新しいシステムへの現場の慣れも必要になりますし、何よりシステムのランニングコストがかかります。
適当に導入してランニングコストだけかかって満足に使われていないシステムも少なくありません。

そして、ちゃんと設計した上で残す手作業も必要です。
無理にすべてをシステム化すると開発時のバグも多くなりますし、複雑で運用コストのかかるシステムになってしまいます。

楽天市場のシステム運用を長年やってきた中で「運用時にこの点は大丈夫か?」という勘所をつかめるようになりました。
三木谷社長も楽天は運用の会社だと言っているほど、運用にはこだわりがあります。
DXだけでなく組織改善などのご相談があれば、以下からお問い合わせください。


大人5人がかりで3時間、何とか冒頭の木々は処理できました。

木があった場所もすっきり。

終わったーと思ったけど、どうやら反対側にもうひと山あるらしい。。

久々にヘロヘロになるまで体を使いました。
動こうと思っても意識だけ先行して体がついて行かずに倒れないように足が出るみたいな。
肉体労働している人たちは本当に尊敬します。

効果的なデリゲーションは、恐らく効果的なマネジメントのもっとも適切な先行指標となる。それは、個人および組織の成長に欠かすことのできない基礎となるものである。

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