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フィードフォワード全技術

今日は久野和禎氏の『フィードフォワード全技術』です。

<今回の問い>

クライアントの意識を未来に向ける方法は?

みなさん「フィードフォワード」という言葉を聞いたことはありますか?

聞いたことがない人でも「フィードバック」という言葉は耳にしたことはあると思います。
フィードバックは行動したことに対して良かった点や改善点などを伝える行為です。
「行動したこと」を対象とするため、お互いの視点は過去に置かれます。

一方の「フィードフォワード」は著者が以下のように説明しています。

フィードフォワードとは、過去や現在よりも未来に目を向けて、その未来に向かって働きかけることで、より多くの価値、成果、幸福を生み出すことができる考え方であり、それに基づいた技法のことです。

著者の久野 和禎氏は認知科学を用いたコーチングなどで有名な方で、フィードフォワードは氏の3つの理論の内のひとつに当たります。
本書では以下の章立てで、フィードフォワードの基礎から実践までが解説されています。

 第1章:あなたの人生を変えるフィードフォワードという技術
 第2章:フィードフォワードの基礎を知ろう
 第3章:ビジネスシーンでフィードフォワードを使ってみよう
 第4章:フィードフォワードの効果をさらに高めるには
 第5章:フィードフォワードであなたの人生を変えよう

また、所々に実践者の体験談が入っており、実際にどう使われて、どのような効果があったのかを知ることもできます。

フィードフォワードは「過去」ではなく「未来」を意識する技法のため、会話の中では相手が過去に意識をもっていかないようにする工夫が必要になります。
本書内の例を用いると、以下のように聞き方を工夫します。

 X いつ配属されましたか?
 〇 何年目ですか? 

「いつ配属されましたか?」だと、過去を回顧しがちになると著者は述べています。

通常のコーチングプロセスでも現状どうなっているかを確認します。
NLPコーチングでも同じですが、あまり現状について根掘り葉掘り聞きません。
それが問題であった場合、クライアントが問題にフォーカスしはじめ、得たい状況に意識が向きづらくなるからです。
また、過去がどうだったかは、未来に対して本質的には関係ありません。
たとえダメな過去であったとしても、得たい未来と現状とのギャップが大きくなっているだけです。
現状が分かりさえすれば、そこから未来へ進む道がわかるので、過去はそれほど関係ないのです。

会社で行う1on1の場でも、前回からこれまでやってきたことについて延々と述べられることがほとんどですが、たとえば以下のように聞くことで、現在地を把握し、次の行動の話ができるようになるかなと思いました。

 「この1週間活動してみて、今どんな状況ですか?」

常に「今」と「未来」について話すことで、クライアントの意識を未来へと向けることができると思います。

最後に筆者の言葉を。

コンピュータにも未来予測はできますが、それはあくまでも過去の延長線上で行った未来の予測です。
これに対して、人間は過去には関係なく未来を創ることができます。今、私たちが活用し、恩恵を享受しているさまざまなテクノロジーはすべて、過去には関係なく未来から考えて実現してきた発明の成果です。

今日あなたは、過去にとらわれない、どんな未来を創造しますか?



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