会社として、何を最優先課題とするかは、その時々の経営課題に依ります。
今、トップラインを伸ばすことが最優先課題となっています。
ただ、その状況の中で私の部署の顧客は重要だけれども、最優先とは言えない状態にあると感じています。
当然、トップラインが伸びれば、顧客自体の売上も上がり、利益を享受できることは確かです。
ただ、それよりも、小さな改善でも良いから顧客に貢献できることをやりたいという思いが自分の中にはあります。
部長として、会社の方針に従い開発を進める職責と、自分の中のやりたいことに、大きな乖離を感じており、ここしばらく悩んでいました。
先日、部署のスタッフに各期毎の振り返りと方針を伝える場を設けました。
そこで、今はあまり語られることのなくなった会社創立時のVisionをスタッフに伝えました。
そのVisionは我々の部署の源流になっているものですが、会社が大きくなるにつれてVisionも大きくなり、最近では知っている人も少ないくらいではないかと思います。
私はこのVisionが大好きです。
このVisionが自分の中にあるから、この会社に10年以上も残っていると言っても過言ではないでしょう。これが失われるのであれば、残る必要はないとさえ思っています。
このVisionを伝え、このVisionに対する想いを伝え、このVisionに共感してれる人達と働きたいと思っています。
Visionを伝えること
Visionを伝えることのメリットはいくつかあると思います。
- 同じ方向を向いて仕事ができる
- 同じ観点でサービスを設計・開発することができる
- 共感できる人達と仕事ができる
などでしょうか。(他にもたくさんあると思いますが。。。)
同じ方向を向いて仕事ができる
この組織が何を大切にし、何を行動指針としているのかを示すことで、同じ方向性を持って仕事ができると思います。
同じ観点でサービスを設計・開発することができる
何を大切にするかがわかれば、サービスを考える段階で、どこに重点をおけばよいのかがわかると思います。
同じ観点を持つことで、仕様レビューをした場合にも、大きなズレはなくなっていくのではないかと思います。
もちろん、最終的には他の開発部隊や事業を含めて、我々以外の顧客にとっても何がベストなのかを考え、落とし込む必要があります。
それでも、初期段階に叩きを作る上では、我々が最も大切にしていることからスタートする必要があります。調整はすり合わせ始めた段階から行えば良いのです。
共感できる人達と仕事ができる
何を大切にするかは人それぞれ異なります。
Visionを伝えることで、この組織が大切にしていることを大切にしてくれる人々が集まり、残ってくれると思います。
逆に、別のことに比重を置きたいという人も、自らの判断で別の部署を選べるようになります。
お互いにはっきりとしない方向性のズレを感じながら仕事を無理に進めていくよりも良いのではないでしょうか。
みんなのVisionに
今回、自分の想いをスタッフに語りました。
その想いに共感してくれるのかどうかは、まだわかりません。
第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」には以下のようにあります。
組織のミッション・ステートメントが効果的であるためには、その組織の内側から生まれたものでなければならない。経営幹部だけでなく、組織の全員が意味のあるかたちで作成のプロセスに参加する。
『7つの習慣』p.181-l.13
これから、このVisionについてスタッフと継続的に話し、組織全体のVisionとしていきたいと思います。
あなたの組織の中心は何ですか?
Today’s Quote !!
自分が参加していないことに打ち込む決意をする人などいない。
『7つの習慣』p.188-l.3